雨ふりのパンまつり

連日、めずらしく雨。
気温もぐっと下がってしまって、風も強いし。
かもめ食堂で出てきたシナモンロールをつくってみようと思い
にわかに台所のひととなりました。
パン作りなんて小学校低学年の実験以来じゃなかろうか。
調理実習じゃなくて実験。いや、そういう親子の会だったか。
あのときはどこかのご家庭から提供された炬燵で発酵作業をしたっけな。
そしてそのあと教室中バタくさくてたいそう具合が悪くなったのだっけな。


で、粉をこねくりまわしたりのばしたり手にくっついちゃったり
手順をまちがえたり、びたんびたんしながら出来たものは、
映画に出てきたこんがりさっくりキツネ色の渦巻きパンでなど
もちろんあるわけはなく…。
いちおう、パン。
というたぐいのもので。
ひとくち食べて撃沈。
だってまずいんです。


まずいんだけども自分でつくったので時間を置いて見るたび一個ずつ消費。
途中までいいかんじだった気がするのだけど。
まぁ、なんていうんですか。雨音を聞きながら生地をこねたりととのえたり。
なんていうんですか。あの、泡風呂で思わず両手に泡をすくってフーッて
やってしまうようなときのまぁごくごく個人的な悦に入る感じというの
ですか。あれは味わったかなぁということで、まぁよし。
そんなこと言いつつも心はきゅうきゅうとしておりますが。


しっかし、食べ物をつくるってむずかしい。
ああバタくさい、バタくさい。